どうなるマレーシア?MM2Hビザの改悪について

タイトル 移住計画

2021年10月からマレーシアのMM2Hビザが復活し申請が再開されるようです。

以前、私のサイトでも一度記事にしましたが、条件が大幅に変更されたので、改めてその条件を見ていこうと思います。MM2Hビザ復活を待っていた方には大きなショックが走っているかと思います。私もこれで、移住先はフィリピン一択だなと決心がつきました。

そもそもMM2Hビザとは

MM2Hビザとは、マレーシアが発行しているリタイアメントビザの事で、マレーシアマイセカンドホームビザ(Malaysia My second home)の頭文字からMM2Hビザと呼ばれています。
趣旨としては、リタイヤ後の老後の暮らしをマレーシアに住んで過ごしてもらおうと企画されたビザになります。

マレーシアは東南アジアの中の新興国として、経済成長を遂げる一手段として、外国人富裕層をターゲットにした移民を受け入れてきました。

今回のMM2Hビザ条件変更を受けて、私の印象としては、「いよいよマレーシアは先進国の仲間入りの準備を始めたな。」です。

この条件変更で大きく変わったのは、必要な資産の証明額、必要な月の収入、預金しなければならない金額が3倍から4倍になっています。

分かりやす票にまとめました。

変更内容

条件新条件
(2021/10月以降)
旧条件
(50歳未満)
旧条件
(50歳以上)
年齢制限35歳以上20歳以上
受入上限人口の1%未満
(約32万人)
滞在義務90日間
(※50歳未満のみ)
有効期限5年10年10年
月収証明RM4万以上
(約100万円
RM1万以上
(約25万円)
RM1万以上
(約25万円)
資産証明RM150万以上
(約3,750万円
RM50万円以上
(約1,250万円)
RM35万以上
(約875万円)
定期預金額RM100万
(約2,500万円
RM30万円
(約750万円)
RM15万円
(約375万円)
帯同者預金増額RM5万/人
(約125万円

どうなるマレーシア?

結論から見ると、今まで1300万円ほどの資産があればマレーシアでリタイアメント生活が出来ていた物価水準から、経済発展とともに合わなくなってきたので、他の先進国を参考にしつつ調整をしたと言えます。

例えば、オーストラリアの投資退職者ビザ(405ビザ)は、
75万豪ドル(約6000万円)の資産、年間65000豪ドル(約520万円)の所得が必要になります。

このように比較してみると、「マレーシアはもう新興国じゃない、先進国だ!」と言いたげな雰囲気がよく表れていますね。

これまで、他国と比較してハードルが低く、かつ年齢制限もなかったために、リタイアしていない者がインターネットを活用し、居住する国とは異なる国に属する企業を相手にリモートワークで働くスタイル(長いし名称がまだ統一されてないので便宜的に、ここではフリーランスとします)が、MM2Hビザを取得するという使い方も、今後は難しくなると思います。

しかしながら、フリーランスも相当な需要があると思われますので、ヨーロッパのようにフリーランスビザが新たに出る可能性はまだ残っていると思います。

なぜ、そう思うのかというと、移民政策の進める理由を考えてみると分かります。

ビザの発行は、移民政策に大きく関わってきます。その国の経済的な成長や発展にメリットがあるなら受け入れる。逆にデメリットだと感じたら締め出す。これはどの国でも当たり前の考え方ですよね。

そのため、国にとってメリットがある人物の移民は受け入れるが、デメリットになる人物の移民は受け入れたくないという構造が成り立ちます。

例えば、資産がある程度ある裕福な人と、資産もなく特別な技術もない低所得者の二人がいたら、移民として受け入れるのは当然裕福な人になります。どこの国でも低所得者の移民は嫌がります。

資産がある人が移民として受け入れられるのは、その資産で生活し、生活費を消費する消費者であり、収入は例えば投資による不労所得で、働く必要がありません。また、教育レベルも高く、犯罪を犯すことがないからです。さらに、起業でもして自国民の雇用を新たに生み出したりもします。

逆に、低所得者を移民として受け入れると、本来なら自国民が就くはずだった雇用を奪う恐れがあります。また、働けなくなって収入が稼げなくなると犯罪に手を染めるなど、治安の悪化につながりますし、国に帰るだけのお金が無ければ不法に居座るしかありません。挙句の果てには人権などの権利を主張し、保護を要求してきたりします。こうなると移住者のやりたい放題になってしまいます。どこの国とは言いませんが、そんな状況の国、身近にありますよね・・・。

とはいえ、話を戻し、フリーランスの人を国が移民として受け入れるとメリットになるのかデメリットになり得るのかを考えてみてください。

フリーランスは、不労所得こそ無いですが、現地で就労はしません。生活費を消費する消費者であり、また教育レベルも高く、犯罪を犯すことはありません。起業はしないかもしれないが、ベビーシッターや家政婦の雇用なら新たに生み出すかもしれません。

このように分析してみると、フリーランスは裕福な人ほどのメリットは無くても、低所得者の移民よりもデメリットになり難いので、時代の変化ともにフリーランスビザが誕生するのは、あり得る話です。

私は、 移住先はフィリピン一択だなと決心がついたところですが、マレーシアに移住したいならフリーランスビザが誕生することを信じて待つのも選択肢の一つです。

ではまた。

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